2021.07.21(水)
雷の被害からパソコンを守る対策
パソコンをはじめとした電子機器は、雷が落ちると故障してしまうと聞いたことがあるかもしれません。予測が難しい大気現象だからこそ、対策をしっかりと取っておきたいところです。そこで、今回は落雷によるパソコンの故障・損傷を防ぐためにすべきことをまとめました。大切なパソコンやデータを雷の被害から守りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
雷によるパソコンの故障を防ぐ対策
雷からパソコンを守るには、大きく二つの対策があります。まず一つは、雷が鳴り始め、落雷のおそれがある時に行うべきことです。二つ目は、落雷があった場合に備えて、事前に対策をしておくことです。
コンセントに繋がるケーブルを外す
雷が近づいてきたら、まずはパソコンに繋がるケーブルを全てコンセントから外してください。たとえ近隣への落雷がなくても、「雷サージ」でパソコンに不具合が起こるおそれがあります。雷サージとは、落雷によって発生する瞬間的な高電圧や過電流のことで、パソコンに不可逆的なダメージをもたらすおそれのある現象です。雷サージは電源線や通信線などを伝って建物の中に入ってきますので、電源ケーブルやモジュラーケーブル、LANケーブルなどを外しておくことが対策になります。
パソコンの電源を切る
落雷のおそれがある場合は、パソコンの電源を切ることが望ましいです。直接的な雷サージの侵入だけでなく、停電によるハードディスクの損傷やデータ損失の可能性があります。正しくシャットダウンされなかった場合、直前まで操作していた情報が保存されないことがありますので、きちんと保存を行い、なるべく早く電源をオフにしましょう。
雷被害を防ぐ電源タップを使う
あらかじめ準備しておける雷対策として、ケーブルを繋ぐ電源タップを「雷サージ対応型」に変えるという方法があります。この電源タップには、雷サージを吸収する機能が備わっており、雷サージがパソコンに伝わらないよう阻止してくれるものです。千円台から数千円程度で購入できますので、家を空けることが多い方や、雷の間でもパソコンを使いたいという方には特におすすめです。
定期的にバックアップを取る
定期的にパソコン内にあるデータのバックアップを取っておくことも、雷対策の一つです。万が一、雷によってパソコンが故障してしまった場合でも、バックアップデータを使って復元できます。週に一回、月に一回などとタイミングを決めて、外付けハードディスクやUSBメモリなどにデータを保存しておくと良いでしょう。
雷で故障した時の対処法
もし落雷時、パソコンを使用しており、落雷後にパソコンの電源が入らない、インターネットにつながらないといったトラブルが起きてしまった場合の対応方法を紹介します。
電源が入らない
はじめに落雷後、電源を入れているのに、パソコンが起動できなくなったときの対処方を説明します。
もし電源ランプが点いているのに画面が表示されない場合は、一度コンセントを抜いて5~10分ほど時間をおいてからまた機動させてみます。
ノートパソコンの場合は、一旦バッテリーを取り外します。
電源を抜くことで、パソコンを放電させることができます。
時間が経ったら再びバッテリーを取り付け、電源コードを指してパソコンを機動させます。
もし、上手く起動した場合でも、時間が経てばまた点かなくなる恐れがあるため、バックアップをとっておくようにしましょう。
この方法でも起動しない場合や電源ランプそのものが点かない場合、焦げ臭い臭いがする場合は、内部の電源ボックス内に過電流が流れ、短絡を起こしている可能性やマザーボードが故障している可能性があるため、パソコンを修理に出す必要があります。
一度分解してどこか故障しているのか調べたり、部品の交換などが必要になったりする可能性が考えられます。
パソコン修理の専門業者などに依頼するようにしてください。
インターネットにつながらない
電源は入るのに、インターネットに接続できない場合は、パソコンだけでなく、モデムやルーターといった周辺機器もチェックする必要があります。
ネットワーク機器の電源や回線接続に関するLEDがきちんと点灯しているかを確認します。
ランプが消えていたり、点滅していたりする場合は、機器が故障している可能性があります。
プロバイダに連絡を入れ、修理や交換を実施してください。
ハードディスクのデータに問題が起きた
落雷後、ハードディスクに問題が発生しました、というエラーメッセージが表示されることがあります。
パソコンに備わっている自己診断機能の働きによるもので、障害情報が出ている状態です。
また、ハードのデータが完全に消えてしまう場合もあります。
内蔵の記憶装置が故障したときは個人で修理するのは難しいです。
もしデータのバックアップをとっていなければ、専門業者に依頼しましょう。
ハードディスクを取り出して修理してもらうこともできます。
ただ、落雷による破損の場合にはデータ復旧が難しいこともあります。
データが元通りになった場合でも、壊れたハードディスクは交換が必要です。
専門業者に修理依頼したい
応急処置で直らないときは、専門業者に修理を依頼します。
場合によっては、保険の適用やメーカーによる保証が受けられるケースもあります。
家財などをカバーしている火災保険では適用範囲になっていることもあるため、あらかじめ契約内容などを確認しておきましょう。
保険を使用するときは、気象庁の情報や新聞記事など落雷が起こったことを証明できる書類も用意しておくと良いです。
また、パソコンのデータが消えてしまった場合、メーカーの修理では対応してもらえないこともあるため、別途専門業者に依頼してください。
雷被害への対策は万全に
いかがでしたでしょうか。
今回は、パソコンが雷被害を受けないための対策をご紹介しました。まさに雷が鳴っている時にすべきことだけでなく、日頃から備えられることもあるということをご理解いただけたでしょうか。雷による損害を防ぐために、ぜひ実践してみてください。
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