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2021.07.21(水)

人が感電する電圧や電流の大きさ

「感電」と聞くと、切れた電線に触れてしまったとか、高圧電線付近での作業中の事故などを想像する方も多いでしょう。感電事故は毎年数十件報告されており、死亡事例もあります。感電の危険は決して遠い存在ではありません。本記事では、人が感電する仕組みと電流・電圧の関係について解説しています。万が一の事故を防ぐため、感電に関する知識をより深めたい方はぜひ参考にしてみてください。

 

 

人が感電する仕組みと電圧の関係

「感電」とは、平たく言えば体に電気が流れて衝撃を受けることです。身近な感電といえば、冬場にバチッとする静電気ではないでしょうか。

感電の仕組みは少し複雑です。まず、電圧だけがかかる状態で感電することはなく、電流が通って初めて感電の可能性があります。極端な話をすると、電気の通ったむきだしの電線に、懸垂のようにぶら下がっていたとしても、感電することはありません。電気は電圧が高いほうから低いほうへ流れます。つまり、電気が流れるには電圧の高低差があることが条件です。

先ほどのように一本の電線にぶら下がっていた場合は、右手と左手の電圧がほぼ変わらないため感電の可能性は限りなく低いです。しかし、手が電線、足が地面についていたとしたらどうでしょうか。地面には電圧がないため、体が回路のようになって地面へ向かう電流が通り、感電してしまいます。

 

 

 電流の大きさと人体への影響

電圧のかかる導体(電気を通すもの)であっても、通る電流がごく弱ければ、感電した時の危険はそれほど高くありません。電流は大きければ大きいほど、そして直流より交流のほうがさらに危険です。

電流の強さと人体への影響

  • 1mA…触れたところがピリッと感じる
  • 5mA…強い痛みを感じる
  • 10mA…耐えがたい痛みを感じる
  • 20mA…自分の意思では筋肉が動かせなくなり、呼吸もできないくらいの状態
  • 50mA以上…短時間でも命に危険が及ぶ状態

 

 

高電圧だと近づくだけでも感電

電流が通っているものに直接触れなくても、感電する場合があります。その条件が、「高電圧」です。家庭で使用される電気の電圧は100V~200Vですが、郊外で見かけるような高い鉄塔を用いた送電線は、数万Vという高い電圧がかかっており、近づくだけでも危険です。

 

 

感電の程度によっては命にかかわる

いかがでしたでしょうか。感電の程度には電流の大きさが関係しますが、高電圧がかかる場所では接近するだけでも危険なことをご理解いただけたのではないでしょうか。感電事故は業務中だけではなく、アウトドアの場面でも十分に起こりうるものなので、感電の仕組みを知っておき、自身の身に起こらないよう対策を怠らないようにしましょう。

 

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